カンザスシティフェローシップ(現IHOPKC)に見る預言者運動の危険性(3)教会の乗っ取りと「シティチャーチ」の教え

IHOPKC

米国の「カンザスシティフェローシップ」(現IHOPKC)を例として、現代の預言者運動の問題点を検証するシリーズの第3回記事です。前回の記事では、預言者による教会のカルト化について述べました。

今回は、新使徒運動(NAR)の「シティチャーチ」という概念を説明し、この教えに基づいて「預言者」を派遣して教会を乗っ取る事例を取り上げます。今回も、これまでの記事と同様、米国カンザスシティのカリスマ派メガチャーチ牧師、アーニー・グルーエン(Ernie Gruen)が編集した2冊の資料を主に使用します(「参考資料」参照)。

新使徒運動(NAR)の「シティチャーチ」の教え

新使徒運動(NAR)の危険な教えの一つに、「シティチャーチ」という概念があります。シティチャーチとは、簡単に言うと「新約聖書的には、教会は地域に一つあればよく、さままざな教団教派の教会が多数存在している現状は聖書的ではない」という考え方です。これはもっともらしく聞こえるのですが、以下に紹介する「シティチャーチ」運動に巻き込まれた教会や信徒の声に耳を傾けてみると、危険な教えであることがわかります。

カンザスシティフェローシップの事例

カンザスシティフェローシップ(KCF)でも、「シティチャーチ」の教えを教えていました。これを証言してくれるのは、「コミットメントクラス(Commitment Class)」という、KCFのリーダー養成講座を受講していた一人の女性です。彼女は、そこで学んだ「シティチャーチ」の教えを次のようにまとめています。1

……御霊によって、一人の人が一つの町で使徒職のマントを担わなければならないのです。使徒職の責任は、使徒チームによって、町の地元の長老たちを通して遂行します。使徒チームは、地域教会に対する最高の責任と権威を神の前で授けられています。地元の長老は、いつでも使徒チームに霊的に服従し、報告する義務があります。……彼ら(KCFの指導者)は、「シティチャーチ」を求めており、神がシティチャーチを始めるように自分たちを召されたと信じています。

In other words, in the Spirit, one man should carry the apostolic mantle in a city. That apostolic responsibility is carried out by the apostolic team through the local elders of that city. The apostolic team has the highest responsibility and authority before God for the local churches. The local eldership is always submitted in spirit and answerable to the apostolic team…’ They want a ‘city’ church. They believe God has called them to start it.

この教えによると、シティチャーチは次のような組織構成になっていることがわかります。

  1. 現代の使徒の一人が、町の諸教会全体の責任者となる。
  2. 使徒の指導の下で結成されたチームが町の諸教会を運営する。
  3. 使徒チームの指導の下で、各教会の長老が個々の教会を運営する。

シティチャーチでは、町のすべての教会が、第一に使徒、第二に使徒チーム(預言者を含む)、第三に各教会の長老、第四に信徒という階層構造で運営されています。これはNARの用語で「統治機構(government)」と呼ばれます。このように信者を階層に分けて統治する手法は、信者を祭司と平信徒に分ける伝統的教会(カトリック教会や正教会)と似ています。

新使徒運動の「シティチャーチ」の教えの危険なところは、シティチャーチに属していない教会や信者は、神のみこころから外れており、神に逆らっているとみなされることです。先ほどの女性は、上記の文章を次のように続けています。2

KCFを去る時、人々はあなたを恐ろしい病か何かのように扱います。彼らは、あなたが「神の教会」を去ったと言うのです。ただ、長老は、今カンザスシティにあるのは自分たちだけの教会ではないと言います。どういうわけか、彼らは、新約聖書の教会は町の各地に拠点を持つ「シティチャーチ(町の教会)」であったと信じています。すべての献金は一か所に集められ、それぞれの「礼拝センター」等の請求は、すべてその一か所が支払います。繰り返しますが、これが新約聖書的な教会運営の方法であるというのです。

When you leave KCF, people treat you like you’ve got some kind of dreaded disease. They tell you that you’ve left ‘God’s church.’ Yet, the elders say that they’re not the only church in Kansas City at this time. Somehow, they believe that the New Testament church was a ‘city’ church with many locations all over. All offerings go to one location, then all bills for each separate ‘Worship Center,’ etc. are paid from that one location. Again, this is supposed to be the New Testament way of running a church.

シティチャーチの概念が教えられていたこの「コミットメントクラス」について、KCFの初期の頃からの教会員であった別の信者は次のように証言しています。3

教会で何らかのミニストリーに参加しようとする者は、それがワーシップチームであれ、子供たちのボランティアであれ、コミットメントクラスに出席しなければなりませんでした。教えの要は、教会の統治機構と、信者がこのレベルの油注ぎを受けるには、町の全教会を管理する使徒的指導者が必要だというものでした。

Absolutely anyone who wanted to participate in any kind of ministry at the church, be it on the worship team, or volunteering with the children, had to attend these classes. The gist of the teaching was church government and how the city needed an apostolic leader over all the churches in order for the believers to contain this level of anointing.

この証言から、「コミットメントクラス」が教会のリーダーとなるために必須の講座であり、シティチャーチの教えが講座の要になっていることがわかります。

未信者に伝道するのではなく、既存の教会を傘下に収めようとする

このような「シティチャーチ」の教えを語っている新使徒運動の教会の特徴は、未信者への伝道よりも、既存の教会に働きかけ、現代の「使徒」を受け入れて自分たちの運動に加わるように迫ることです。その時に強力な武器となるのが、「預言」です。以下は、KCFが設立されて間もない頃に「コミットメントクラス」を受講していた教会員の証言です。4

この頃、預言者たちが動き出し、諸教会に「マイク・ビックルに服従せよ。そうでなければ取り残される」と預言していました。

It was during this time that the prophets were on the move, prophesying to churches to submit to Mike, or else they would be left out.

そして、預言の賜物が今もあると信じる教会では、このKCFの主張を受け入れるところが現れてきます。そのような教会の一つが、ビンヤード教会の群れです。ビンヤード教会は、著書『力の伝道』で知られ、フラー神学校で「しるしと不思議と教会成長」という講座をC・ピーター・ワグナーと一緒に教えていたジョン・ウィンバーが設立した教会です。後に、ビンヤード教会は、多くの問題が発覚したKCFの監督を引き受けることになりますが、影響を受けていたのはビンヤード教会の方であって、その逆でないという次の証言があります。5

全米、そして英国でも、多くのミニストリーが「シティチャーチ」のビジョンを受け入れると同時に、預言者たちに感銘を受けました。ビンヤード教会が興味を示し始めたとき、ビンヤードはマイク・ビックルと預言者に影響を与えるというよりも、逆に影響を受けていたように見えました。

Many ministries throughout the United States and even England were embracing his “city church” vision, and were equally wowed by the prophets. When the Vineyard began showing interest, they appeared more influenced by Mike and the prophets than the other way around.

シティチャーチの内実

このように、KCFは町全体の教会を統合した「シティチャーチ」を設立しようとしました。しかし、この運動に関わった多くの人が、KCFが作り上げようとした「シティチャーチ」は、正統的な教会とはかけ離れた異端的な教会であったことを証言しています。

キリストの救いを語らない

KCF系列の教会にいた多くのクリスチャンが共通して証言していることは、指導者が「キリストの救いを語らない」ということです。6

今思えば、一つ話題がなくなると、また次の話題を用意して私たちを興奮させ、感情をかき立てていたような気がします。当時を振り返ってみると、イエス・キリストや救いについての基本的なメッセージを聞いた記憶がありません。それは、彼らが「ムーブメント」と呼ぶものや、「ムーブメント」の先にあるものにいつも目を向けていたからです。

Looking back now, it seemed as one hot topic died down they always had another waiting in the wings to keep us excited and stirred up. Now reflecting back on that time, I can’t remember just hearing a good basic message about Jesus Christ or salvation. It was always geared toward what they referred to as the ‘movement’ and what was ahead for the ‘movement.’

かつては積極的に伝道し、救われる人が起こされていた教会がすっかり変わってしまったという証言もあります。7

伝統的な教派の教会から出てきた私たちにとって刺激的なことの一つは、オラース・フェローシップでは皆が聖書を持参し、みことばが教えられ(私はメモまで取っていました!)、人々が頻繁に救われることでした。しかし、カンザスシティーフェローシップに乗っ取られてからは、そのすべてが事実上止まってしまいました。私たちが聞く「説教」は、いかに私たちが神に選ばれた民であるか、いかに私たちが世界を征服し支配するかという叱咤激励の言葉になってしまいました。救いのメッセージも、救いの招きも、一切なくなってしまったのです。

After having come out of a denominational church, one of the things that was so exciting to us at Olathe Fellowship was that everyone brought their Bibles, the Word was taught (I even took notes!), and people were frequently saved. All of that virtually stopped after Kansas City Fellowship took over. Our ‘sermons’ became pep talks about how we were God’s chosen people and how we would take over and rule the world. There was never a salvation message, never an altar call.

教会でキリストの福音が語られないとしたら、それはもはやキリストの教会ではありません。

信徒よりもビジョンを優先する

次の証言は、KCFの傘下に入った教会の信徒が語った内容です。8

MEMO
証言に出てくる「グランドビュー(Grandview)」はKCFの本部があった場所です。

その他の明らかな問題の一つは、コミットメントクラスでした。そこで語られることが、イエスへのコミットメントではなく、ムーブメントへのコミットメントであることに私はいつも驚かされるのです。……最も害が大きく悲惨なのは、指導者の取り巻き以外の羊たちへの個人的なミニストリーが欠けていることでした。羊飼いたちは、自分たちを養い、KCFの最新情報を求めてグランドビューに行ったり来たりするのに忙しく、自分たちが世話をしなければならない盲目で傷ついた羊をケアする時間がなかったのです。

Some of the other noticeable problems that caught my eye were the commitment classes. It has always amazed me that they were not referring to, commitment to Jesus, but to the movement… One of the most hurtful and devastating things of all was the lack of personal ministry to the sheep that were not on the inner circle… The shepherds were busy feeding themselves and running back and forth to Grandview to seek out the latest from KCF that they had no time to really care for the blind, wounded, and hurting sheep within their own care.

神学的な誤り

KCFの傘下に入った教会では、これまでには教えられていなかった奇妙な教えが入り込み、信者の反発を招きました。以下は、元々の教会の牧師であるウェス・アダムスに対して、KCFの「預言者」のジョン・ポール・ジャクソンの教えについて信者が問題提起をした時の証言です。9

議論の後、ウェスは次のようにジョン・ポールを擁護しました。「預言者は教師ではないので、神学的な間違いをすることもあります。彼らは聖書にそれほど時間をかけないのです」

After the discussion, Wes defended John Paul by saying, ‘Prophets aren’t teachers; therefore, they sometimes make theological errors. They don’t spend as much time in the Scriptures.’

KCFが言うところの「神から直接聞いている」預言者が、神のみことばを知らないというのはおかしな話です。

また、ジョン・ポール・ジャクソンは「個人預言」として、次のようなオカルト的なことを教えています。10

オラースの諸教会がKCFに合併しようとしていた時に、教会全体で1週間の断食をしたことがありました。その間、ジョン・ポール・ジャクソンは個人預言を語っていました。その時、彼は「近親相姦の霊」を持つ7人の女性を選び出し、プレゼンテーションの中でオーラや占星術について語りました。私はその後、ウェス・アダムスやジョン・ヘストンたちがいる所で彼に対峙し、こうした方法はオカルト的なものだと示唆しました。彼は、そうした方法は神に由来するもので、黒いオーラによって近親相姦の霊を持つ女性が何人いるかわかるのだと語りました。

During a week of corporate fasting as Olathe churches were merging with KCF, John Paul Jackson was giving personal prophecies. He picked out seven women with incestuous spirits. He mentioned in his presentation auras and astrology. I confronted him afterwards with Wes Adams, John Heston, and others. I suggested these methods were of an occult nature. He said that they originated with God and that he knew how many women had incestuous spirits by their black auras.

神の預言者が、占星術のようなオカルト的なものを教えるのはおかしなことです。しかし、このような非聖書的なことが語られ、行われていたことが信者の証言で明らかになっています。

「預言」による教会乗っ取りの実例

KCFの預言者は、カンザスシティの諸教会を訪れ、教会を閉じて自分たちの運動に加わるようにという「預言」を語って回りました。このことについて、KCFの問題を指摘したアーニー・グルーエン牧師は次のように語っています。11

MEMO
アーニー・グルーエンは、KCFの「預言者」がカンザスシティの諸教会に浸透し、支配を広げていった過程を10の段階に分けて説明しています。最初、ビックルは町の有力牧師であるグルーエンに取り入り、グルーエンの権威を利用してネットワークを広げていきます。そして、次第に預言者が偽預言を語り、諸教会を預言者運動に引き入れていく段階に入ります。グルーエンは、この段階を「積極的な預言の拡大(Aggressive Prophetic Expansion)」と名付けています。次の発言はこの段階に言及しています。

そして「積極的な預言の拡大」の段階に入ります。この段階では、教会を閉鎖し、自分たちの働きの一部となるようにと預言し始めます。私が記録として残せるのは3回ですが、実際にはそのようなことが何度も行われていました。「教会を閉じる時を知る方法 」という説教が行われたこともあります。そして、預言者が現れ、こう言うのです。「教会を閉鎖しなさい。すべてKCFの一部となるのです」

Then we went to the Aggressive Prophetic Expansion stage. This is where they begin to prophesy that churches should close and be part of their ministry. They did it three times I can document, but actually more than that. Sermons were preached on “How You Know When to Close a Church.” And then they had a prophet along that said: “You are to close your church down. All become part of KCF.”

このような「預言」を聞いて、いくつかの教会は実際に教会を閉じ、KCFの一部となります。次は、そのような教会の一つで起きた悲劇の証言です。

教会の証言(1)教会の分裂

カンザスシティにあったカリスマ派教会「Word of Life Christian Fellowship」は、預言について学ぶためにKCFの「預言者」を講師として教会に招いたことがありました。同教会の長老が、この時のことをグルーエンに次のように証言しています。12

1986年6月22日にカンザスシティーフェローシップから3人の預言者が私たちの教会に招待されたことを、みなさんは興味を持たれるのではないかと思います。とりわけ彼らが預言したことは、私たちの教会は解散することになると主が告げられたこと、私たちには預言に異議を唱える権利はないこと、もし私たちが預言を聞き入れなければ、私たちのドアの上には「イカボッド」(栄光が去る)の文字が書き記されるだろうということでした。この預言の結果、多くの人が教会を去っていきました。預言に疑問を持った私たちは、どうしたらいいのか、主の御心を求めて祈りました。その結果、主は私たちがここに留まり、新しいフェローシップを結成することを望まれていると信じ、そのとおりにしました。

We thought you might be interested to know that on June 22. 1986, three prophets from Kansas City Fellowship were invited to our church. Among other things, they prophesied that the Lord had told them that our church was to disband, that we had no right to challenge the prophecy, and that, if we failed to heed the prophecy, “Ichabod” (The Glory Has Departed) would be written above our door! As a result of the prophecy, many people left our church. Those of us who doubted the prophecy prayed and sought the Lord’s will about what we should do. We believe that the Lord wanted us to stay and form a new fellowship, which we did.

KCFの預言者が語る「預言」を受けて、この教会の長老の大多数はKCFの一部となることに賛成しますが、一部の長老は反対します。信者の間でも意見が分かれ、次々と信者が教会を離れていきました。最終的には、教会に残ってKCFの一部となる者、教会を去る者、新たに教会を形成する者に分かれ、分裂していったのです。先述の長老は、預言の結末を次のように語っています。13

それから一年足らずで、一人を除くすべての長老と、ほとんどの信徒が教会をすでに去ったか、教会を離れる準備をしていました。元教会員の中には、現在KCFに集っている人々、カンザスシティのさまざまな教会に散らばっている人々、まだ母教会がない人々がいます。残った私たちは、1987年の夏を祈りと断食の時にしようと宣言し、私たちが一緒に残ることを神が望んでおられるかどうか、もしそうなら、どのように、どこで、何のために残るのかを見極めようとしました。その時に生まれたのが今の教会です。

Less than a year later all the original elders but one, and most of the congregation were either gone or preparing to leave. Some of our former members currently fellowship at KCF, some are spread out in a variety of churches in Kansas City, and some are still without a church home. Those of us who stayed proclaimed the summer of 1987 as a time of prayer and fasting to see if God wanted us to remain together and if so, how, where, and to what purpose. Our current church was born out of that time.

教会の証言(2)人生の破壊

ただ、KCFの預言者が語る「預言」を信じなかった牧師もいます。そのような牧師の一人に、「Sheffield Family Life Center」の主任牧師、ジョージ・ウェストレイクJr.(George Westlake Jr.)がいます。ウェストレイク牧師は、グルーエンに次のように語っています。14

私は、あなたが手紙の中で提示した結論に心から同意します。何か月もの間、このことについて質問してきた人に「これはカルトです」と言ってきました。
私たちは、神に誠実な多くの人々が被害を受けないように、神がカンザスシティフェローシップの会衆に誤りを明らかに示してくださるよう祈り続けてきました。これが誤りであることは、やがてほとんどの人にわかるようになるでしょうが、それは多くの人生が破壊された後なのです。

I wholeheartedly agree with the conclusions you presented in your letter. I have stated to anyone who has asked me about it for many months that IT IS A CULT.
We have been praying for God to expose to the congregation at Kansas City Fellowship the errors in order that so many of God’s sincere people will not be damaged. It will eventually dawn on most people that this is error, but only after many lives are destroyed.

ウェストレイク牧師はKCFを「カルト」と見抜くと同時に、多くの人々の人生が破壊されることも予見しています。実際に、カンザスシティの多くのクリスチャンが破壊的な影響を受けたことは、このシリーズの3つの記事を読めば明らかだと思います。

教会の証言(3)教会の消滅

次の証言は、KCFに吸収合併された教会「Olathe Fellowship」の証言です。15

1987年3月までに、私たちの小さな交わりは、クライスト・コミュニティ・フェローシップと共に、事実上、名前以外はすべてKCFに「飲み込まれ」ました。私たちの知らない人物(ノエル・アレキサンダー)がKFCから主任牧師として任命され、これらのことは「預言者」が神から聞いたことと告げられました。
この「預言者たち」が告げたことは、「私たちの小さな交わりは、自分自身に『死ぬ』(一粒の麦が土に落ちて死なない限り、一粒のままです)ことで、よみがえって新しいいのちを得る必要がある」ということでした。

‘By March of ‘87, our little fellowship, along with Christ Community Fellowship had been effectively ‘swallowed’ up by KCF in all but name. A man we did not know (Noel Alexander) was placed over us by KFC as our Senior Pastor. and we were told that ‘the prophets’ had heard from God concerning these things.
“The ‘prophets’ told us that ‘our small fellowship must “die” to themselves (unless a grain of wheat falls into the earth and dies, it remains by itself alone) and be raised up to newness of life.’

このように、KCFの預言者は「預言」を使って諸教会にKCFの一部となるように迫り、実際にそうした教会がいくつかありました。これは先述した「シティチャーチ」の教えに沿ったものですが、その結末は悲惨なものでした。

まとめ

新使徒運動の問題は、使徒と預言者の権威の下に諸教会を結集して統治しようとする一方で、現代の「使徒」と「預言者」の教えが、聖書に記されている使徒と預言者の教えからかけ離れていることです。このような「使徒」と「預言者」は偽者であって、いわば教会を内部から攻撃して崩壊させようとする「トロイの木馬」です。このような人々を教会に受け入れれば、次第に教会は変質していき、教会が教会でなくなっていくことになります。

MEMO
私は、このような「教会が教会でなくなる」現象は、2テサロニケ2:3で預言されている教会の「背教」の一部であると考えています。偽預言者の登場は、終わりの時代のしるしの一つです(マタイ24:11)。また、現代の使徒というものは存在しないことについては、記事「現代の使徒運動が抱える問題点(1)『現代に使徒はいない』」を参照してください。

参考資料

  • Ernie Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)” (PDF版)(ダウンロードページ
  • Ernie Gruen, False Prophets: Do We Keep Smiling and Say Nothing? (2018) (Kindle版)
  1. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.111 (PDF版)

  2. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.111 (PDF版)

  3. Ernie Gruen, False Prophets: Do We Keep Smiling and Say Nothing? (2018), p.43 (kindle版)

  4. Ernie Gruen, False Prophets: Do We Keep Smiling and Say Nothing? (2018), p.43 (kindle版)

  5. Ernie Gruen, False Prophets: Do We Keep Smiling and Say Nothing? (2018), p.44 (Kindle版)

  6. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.36 (PDF版)

  7. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.111 (PDF版)

  8. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.35 (PDF版)

  9. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.37 (PDF版)

  10. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.37 (PDF版)

  11. Ernie Gruen, False Prophets: Do We Keep Smiling and Say Nothing? (2018), p. 18 (Kindle版)

  12. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.18 (PDF版)

  13. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.17 (PDF版)

  14. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.19 (PDF版)

  15. Ernest Gruen, “Documentation of The Aberrant Practices and Teachings of Kansas City Fellowship (Grace Ministries)”, p.38 (PDF版)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です